Ry Cooder / Get Rhythm

ライ・クーダーのアルバムはたくさんあるし、彼のファンというのはかなりマニア系の方もいらっしゃるので、一番好きなライ・クーダーのアルバムは?と聞かれると非常に困る。一般的には “Paradise And Lunch” とか “Chicken Skin Music” とか、その辺が妥当なのかもしれないですが、なかなか「これ!」と決められるものでもないです。

で、質問を変えて、一番楽しく聞けるアルバムは?と聞かれたら、文句なしにこれを選びますね。1987年の作品。ちょうどこの頃来日公演に行ったことを思い出します。

本作でも、ロック、黒人音楽、カリプソ、沖縄と言った辺りの音楽を1枚のアルバムにさりげなく、違和感もなくまとめあげてしまう、これが彼の魅力です。もちろんその中心にいるのは彼のギターなのですが、テクニックがすばらしいのは言うまでもなく、どんなタイプの音楽でもギターが中心にいるということは、実はすごいことなのだと思います。

私はこのアルバムに収録された曲すべてが好きなのですが、その中でも特に大好きなのは、ジム・ケルトナーによるユニークかつ変ちくりんなリズムトラックに乗せてライの豪快なスライドが炸裂する “The Low-Commotion”、アコースティック1本でスライドを駆使してめちゃめちゃカッコいいチャック・ベリー作 “13 Questions Method” 、目を閉じて聴いているとテキサス南部のメキシコ国境辺りを旅した気分になれる “Across The Borderline” あたりです。

参加ミュージシャンは、もう彼のアルバムでおなじみの人がずらっと揃っているので詳しい説明は省略しますが、ヴァン・ダイク・パークス、ジム・ケルトナー、フラーコ・ヒメネス、ホルヘ・カルデロン、スティーヴ・ダグラスなどなど、アメリカのルーツ・ミュージックを支えてきてくれている面々。面白いところでは、キャメオのラリー・ブラックモンがプレスリーの “All Shook Up” でヴォーカルに参加しています。

Tracks:
01: Get Rhythm
02: Low-Commotion
03: Going Back To Okinawa
04: 13 Questions Method
05: Women Will Rule The World
06: All Shook Up
07: I Can Tell By The Way You Smell
08: Across The Borderline
09: Let’s Have A Ball


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

About Me

音楽愛好家 兼 会社員

詳細は こちら へ。

Featured Posts