1995年に発表された、ボブ・ディランによるおなじみアンプラグド・シリーズです。

私は別に熱心なボブ・ディランファンではなく、彼のアルバムもファンの方と比べると聴きこんでいない人間ですが、そういう前提で聴いてもすばらしいアルバムと思いました。これだけ音楽が生活の一部になってしまっている私としては、自分自身信じられない感じもあるのですが、ボブ・ディランと言えば、「フォーク」「ちょっと説教くさい」みたいな印象をまだまだ持っていたんです。
しかし、改めてじっくり聴いてみると、決してフォークではないアコースティック・ロック的な音作りとなっていて、しかも演奏、ヴォーカルともエッジがビシッと効いている…。元々こういう雰囲気が好きな私としてはとてもリラックスしていて良いなと思いました。

選曲はほとんどが60年代のもので、70年代以降の曲は “Knockin’ On Heaven’s Door” (1973年)、”Shooting Star” “Dignity”(1989年)の3曲のみ。しかし、余り古臭さを感じなかったのは何故かうれしい気分になりました。60年代の音が30年の年月を超えて演奏されても素晴らしいと思えるからでしょう。

また、ネヴィル・ブラザースファンの私にとっては、彼らが取り上げたこともある “The Times They Are A-Changin’” と “With God On Our Side” が収録されているのも嬉しいです。いずれの曲も、ネヴィル・ブラザースのアルバムが初体験で、良い曲だなと思っていましたが、オリジナル・アーティストが歌うこれらの曲もなかなか良いなと思いました。

なお本作品、確か回収騒ぎがあったと記憶しています。リリース後、観客の指笛(？)が曲にかぶってしまっているという理由だったかと思います。自分が持っているCDで確認しましたが、回収騒ぎになるような音は入っていないような気もします。私が持っているCDは差替版なのでしょうかね。現在新品で流通しているものは差替済みのものだと思います。

Tracks:
01: Tombstone Blues
02: Shooting Star
03: All Along The Watchtower
04: The Times They Are A-Changin’
05: John Brown
06: Rainy Day Women #12 & 35
07: Desolation Row
08: Dignity
09: Knockin’ On Heaven’s Door
10: Like A Rolling Stone
11: With God On Our Side