熱いブルースギターを聴かせてくれるアルバート・コリンズの1991年作品です。
ちょうどこの年に行われた「ジャパン・ブルース・カーニバル」に来日し、これが90年代のブルースだ！とでも言わんばかりのパフォーマンスを見せてくれたことが懐かしいです。

もっとも、元々彼は来日メンバーに入っておらず、ファッツ・ドミノの来日中止の代役と言うことで来日が決まったと記憶しています。ファッツ・ドミノを見るのは最初で最後かなと期待しつつチケットを購入した私は当初、残念な気持ちで一杯だったのですが、そんな気持ちも野音でのパフォーマンスを見て「やっぱり良かった」と思えるほど、素晴らしく納得のいくものでした。その時の気合い入りまくりのギタープレイは今でも記憶に残っています。

その際に、本作からの曲も数曲演奏していて、「これはアルバム通して聞かねば」と思いました。

冒頭は2曲目へのインタルードとも言える “Mr. Collins, Mr. Collins”。これに続くタイトルトラック “Iceman” への流れがたまらなくカッコいい。これ以降もスローなブルース、アップテンポのブルースがバランス良く収録されていますが、彼のテンションの高いギターを一貫して聴くことができます。
ベースラインやリズムはファンク系に通じる曲が多いので、ブルースファンだけでなくファンク好きの皆さんも気にいること間違いなしです。このテンションは、かなりノレます。

これぞテキサスブルース、アルバート・コリンズ健在！と言うところを存分に示してくれた作品でしたが、2年後の1993年に死去、本作が最後のスタジオ録音作品となってしまったのは非常に残念。このテンションならあと数十年はやってくれると思っていたのですが。

Tracks:
01: Mr. Collins, Mr. Collins
02: Iceman
03: Don’t Mistake Kindness For Weakness
04: Travellin’ South
05: Put The Shoe On The Other Foot
06: I’m Beginning To Wonder
07: Head Rag
08: The Hawk
09: Blues For Gabe
10: Mr. Collins, Mr. Collins (Faded Version)