2017年リリースのNatsu Summer最新作。彼女は女性レゲエシンガーということで、2016年のデビュー以来2枚のEPをリリースしており、音楽好きの中では注目されていました。そんな彼女のデビューアルバムです。流線型のクニモンド瀧口氏がプロデュースを務めていて、本作も彼によるフル・プロデュースとなっています。
いかにもクニモンド流と言える、キラキラしたキーボードサウンドを中心とした、少し懐かしさを感じるリゾートサウンドとシティポップスを合わせたような心地の良いサウンド。Natsu Summerもサラリとしたリゾート感溢れるヴォーカルを聴かせてくれていまして、なかなかよろしいです。
全体のトーンとしては、やはりクニモンド瀧口氏がプロデュースを手掛けている一十三十一と雰囲気が非常に似ているという印象です。曲によっては一十三十一の作品を聴いているのかと錯覚してしまうことも。それだけクニモンド瀧口氏のプロデュースがハマっているのか、あるいはただ非常に似通った声質なのかは分からないのですが、この点が一十三十一ファンとしてはNatsu Summerらしさを出して欲しいというところでしょうか。
冒頭に「レゲエシンガー」と書きましたが、レゲエのリズムがしっかりとベーストラックになっているのは「恋のタイミング」と「街あかり」くらいで、それ以外はポップ色が強いので、レゲエアルバムとして聴くと不満が残るかもしれません。でも、少し懐かしさを感じたい人、シティポップスが好きな人、真夏の砂浜でちょっと涼しげな音楽を求めている人、そしてクニモンドワールドが大好きな人にはかなりオススメできる作品だと思います。私も暑いこの時期は結構ヘビーローテションになっています。
Tracks:
01: Hello, future day
02: 恋のタイミング
03: TA.RI.NA.I
04: メッセージ
05: 街あかり
06: その眼差しポーカーフェイス
07: 風のリビエラ
08: ふたりが隣にいること
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