NYロックの重鎮ともいえる、ガーランド・ジェフリーズの最新作です。(2017年作品)
本年は10月に来日し、フェスティバルへの参加やビルボードライブでの公演を行い、74歳とは思えぬエネルギッシュなステージを見せてくれました。
私もビルボードライブ東京でライブをみました。この公演については、よろしかったらこちらも見てください。
さて本作、冒頭の”When You Call My Name”からのテンションの高さ。疾走感を感じさせます。2曲目以降もブルース、8ビート、4ビート、ソウル、レゲエ、バラードと、昔と変わらずいろんなタイプの音楽を聴かせてくれます。この、いろんなジャンルを行き来するのがニューヨークらしい雰囲気を醸し出してます。彼自身アフリカ系アメリカ人とプエルトリコ系アメリカ人の間に生まれたということも関係があるのでしょう。
アルバム後半のトピックは、2曲のカバーです。1つは旧友である故ルー・リードに捧げる”Waiting For The Man”、そしてビートルズの”Help”です。
もともと”Help!”はジョン・レノンがバラードを作ろうとして作ったという話もあったりするのですが、実に実にしっとりした、原曲とは趣の違う名カバーとなってます。
全体を通しても、ニューヨークに生まれ育った彼らしい、まさに「ニューヨークのロック」を感じさせる作品。目を瞑ればブルックリンやハーレムと言った、いわば「ニューヨークの下町」が浮かんでくる名作です。同じように体現できる人は、生存するアーティストではなかなかいないので、これからもずっと頑張って欲しいと思います。
[Tracks]
01: When You Call My Name
02: Schoolyard Blues
03: 14 Steps To Harlem
04: Venus
05: Reggae On Broadway
06: Time Goes Away
07: Spanish Heart
08: I’m A Dreamer
09: Waiting For The Man
10: Help
11: Colored Boy Said
12: Luna Park Theme
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