2020年9月発表の土岐英史の作品です。今回は関西のジャズ界ではレジェンドと言われている竹田一彦をフィーチャーした作品となっています。
前作「Black Eyes」でも、あくまでオーソドックスなジャズに徹した姿がすごく印象が良くて、2018年のベストアルバム10枚の中にも入れておりました。
本作品は、土岐英史(アルトサックス)、竹田一彦(ギター)、宮川純(オルガン)、奥平真吾(ドラムス) の4名での録音。際立ったスーパープレイというものはなく、落ち着いた雰囲気の演奏がメインとなりますが、ここまで基本に立ち返った作品、私にはとても新鮮です。
敢えてアルトにこだわっている(様に思える、そこに好感が持てる)土岐さん、奏でる音を聴いた瞬間に感激してしまう関西ジャズのレジェンド竹田さん、竹田さんの孫世代ではないかと思うけどソロパートでのテクニックが光る宮川さん、そして派手さはないけど全体をリズム面できっちりタイトにまとめ上げている奥平さんのチームワークが良くて、一体感に溢れたブルージーな演奏です。
正直、竹田一彦さんをフィーチャーした作品と言う割には全体的にバランスを取りすぎている、つまりもっと竹田さんのギターを全面に押し出しても良かったのではないかと思う部分もあるのですけど、そんなことも忘れるくらいの一体感で、満足です。名曲「My One And Only One」での竹田さんのプレイにはシビレますよ。
生演奏を聴きに行きたい!でもなかなか関西に行けない!
最近の日本のジャズアルバムは気に入ったものが少ないので、今回のメンバーの皆さんたちを中心に盛り上がっていったらいいなと切に思う次第です。
Tracks:
01: The Guitar Man
02: Two Flowers
03: Everything Happens To Me
04: Breaking Dawn
05: Gee Baby, Ain’t I Good to You
06: My One And Only Love
07: On the Trail
08: Blues in C
コメントを残す