![](https://i0.wp.com/www.tamura-online.com/wp-content/uploads/Manhattans_TheLegacyContinues.jpg?resize=320%2C320&ssl=1)
なんと、マンハッタンズの久し振りのアルバムがリリースされました (2021年1月発売)。執筆時点では配信のみのリリースのようで、調べたところではCDやヴァイナルなどでのリリースについては情報がありませんでした。
マンハッタンズと言えば、ミッド〜スローなヴォーカルを得意とするニュージャージー出身のベテランコーラスグループです。結成は1962年。”Kiss And Say Goodbye” (76年、全米1位) や “Shining Star” (80年、全米5位) と言った曲を大ヒットさせました。80年代以降はグループ活動としては今ひとつなのですが、私は86年の “Back To The Basics” なんかは結構好きでした。
2000年代に入り、分裂した複数メンバーがそれぞれマンハッタンズを名乗って活動するというカオスな状態になってしまったりしましたが、今は、全盛期を支えたジェラルド・アルストンが参加しているマンハッタンズには ‘featuring Gerald Alston” を名乗るということで落ち着いているようです。
前置きが長くなりました。そんなことで何年ぶりの何作目なのかが良くわからないのですが、Wikipedia や Allmusic によれば2008年の “Men Cry Too” 以来、13年振り21作目ということのようです。
構成としては、10曲中新録が7曲、新録のリミックスバージョンが1曲、そしてライブ音源が2曲という、変則的なものになっています。
新録とリミックスの8曲はスローな曲が中心ですが、これが実に素晴らしい出来です。1970年に若干19歳で加入し、69歳になった ジェラルド・アルストンのエモーショナルでセクシーな歌声が健在です。”Forever By Your Side” では観客の歓声が聴こえるのですが、なんかちょっと不自然な気がするんですね。SEとして歓声を入れている雰囲気がして、あれ?と思うのですが、ご愛嬌としてこれ以上には触れないようにしますけど、全般的にバラードはすごくいいと思います。アルバムの最後を飾る “She’s Comin’ Home” は80年代を思わせるミッドテンポのソウルナンバーですが、こういうマンハッタンズも私にとっては魅力で、乗った気分でアルバムを聴き終えることができます。
で、新録に挟まれるように収録されたライブ2曲。前述しました彼らの代表曲である “Shining Star” と “Kiss And Say Goodbye” です。クレジットの情報が全く無いので推測ですが、”Kiss And Say Goodbye” のイントロで「20年前の1976年に全米1位になったこの曲」と言っているので、1996年頃の録音ではないかと思われます。
曲は最高、ヴォーカルも最高。”Kiss And Say Goodbye” は12分にも亘る熱演です。ただ非常に残念なのが、音質の悪さ。最初聴いたときはモノラル?と思ったほどですが、恐らくFMラジオの収録音源ではないかという気がしました。オーディエンスも熱狂的で盛り上がります。
もうちょっと新曲を入れてほしかったというのが正直な感想ですが、あまり贅沢ばかりも言ってられないでしょうか。本作でマンハッタンズはまだ十分歌えることは分かったので、できたら勢力的に活動してほしいなあと思いました。
Tracks:
01: Love Ride
02: What About You
03: Get It Ready
04: Forever By Your Side
05: Right By My Side
06: Shining Star (Live)
07: Kiss And Say Goodbye (Live)
08: Get It Ready (Remix)
09: Anything Goes
10: She’s Comin’ Home
コメントを残す