R.E.M. / Lifes Rich Pageant

1986年リリースの4枚目作品。実は私の一番好きなR.E.M.のアルバムです。

アルバム全体の雰囲気なんですが、前作までは彼らの「陰」の世界が全面的に出ていて、それはそれで半端ない新鮮さで好きなんですが、本作では音作りが少しカラッとしたアメリカンロックっぽいものに変化してきています。コード進行がマイナー調なのが中心という点は変わらず、少し聴きやすさが増してきている、そんな感じがするんですね。

これはやはり本作のプロデューサーがドン・ゲーマンに変わっていることが大きな要因なのかなと思います。ドン・ゲーマンと言えば、1980年代の「これぞアメリカンロック!」な音楽を支えたジョン・クーガー・メレンキャンプの作品を一手に引き受けていたプロデューサーです。そう言えばそういう雰囲気を感じますね。

とは言っても、R.E.M.らしいアルペジオを奏でるギター、疾走感のあるドラムスと独特なメロディー、そしてそれを歌い上げるヴォーカル、すべてR.E.M.らしい健在です。曲の良さも相まって、何度聞いても飽きることがありません。

私が好きな曲は、地の底からグーッと突き上げてくるようなヴォーカルとかき鳴らすギターがR.E.M.らしい”Begin The Begin”、ドラムスとギターのドライブ感がR.E.M.らしい “These Days”、R.E.M.にしては意外とキャッチーなメロディーの “Fall On Me” (シングルカットされ全米チャート最高位94位)… とここまで書いて全曲書いてしまいそうなのでここでやめときますが、全部好きです。
(アルバム紹介を放棄しているようで、すみません^^;)

“Swan Swan H” は、今まであまり見せていなかったフォークさを感じる曲で、バックにほんのりとアコーディオンが登場したり、”I Believe”ではイントロにバンジョーが流れてきたり、と、ここはもしかしたらドン・ゲーマンの影響もないわけではないのかな、と思ってしまいます。

この時期は、前述のジョン・クーガー・メレンキャンプを始め、ブルース・スプリングスティーンやボブ・シーガーなど、どストレートなアメリカンロックの良い作品が多く出ていましたが、このLife Rich Pageantも間違いなくその1つに入ると思います。

Tracks:
01: Begin The Begin
02: These Days
03: Fall On Me
04: Cuyahoga
05: Hyena
06: Underneath The Bunker
07: The Flowers Of Guatemala
08: I Believe
09: What If We Give It Away?
10: Just A Touch
11: Swan Swan H
12: Superman


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