2021年5月にリリースされたアルバムで、アメリカでは人気カントリーミュージックアーティスト、ジャック・イングラム、ミランダ・ダンバート、ジョン・ランドールの3人によるコラボレーションアルバムとなっています。
もともとこの3人は、以前から共同でソングライティングをしていますので、仲間で集まって作ろうという経緯で制作されたようですね。
収録されたのは2020年、場所はアルバムのタイトルにもなっているマーファ郊外。マーファはテキサス州の西部にある1800人ほどが住む町で、州最大の都市ヒューストンから直線距離で約900kmという、荒野が広がる場所にあります。そんな周りに自然しかない場所で、2本のマイクと2本のアコースティックギター、そして3人の歌声だけで録音されています。
当然ヴォーカルやギターにエフェクトをかけることもなく、まさに録ったまま。かろうじてステレオ録音されていると言う感じです。そのため2021年のものとは思えぬローファイな音となっていますが、これがまた実に味わい深いのです。屋外でレコーディングされたものもあるようで、3人が砂や草の上を歩く足音や風の音、焚き火の音や動物の声まで聴こえて来る曲もあります。
収録曲は3人の共作によるもので、一部はヒットした既発表曲のリメイクもあります。(ミランダ・ランバートが発表している “Tin Man” と “Tequila Does”)
それぞれの楽器ごとに丁寧に何回もテイクを録り直し、いろいろなエフェクトを加え、ミキシングしてトラックダウンするという、アルバムを創り上げるプロセスとは真逆のやり方で作られたアルバム。日本では決して見ることが出来ない、テキサスの広大な荒野の風を肌で感じられるような、そんな作品になっています。この3人と一緒にいるような臨場感も味わえるのが何ともすごいです。
Tracks:
01: In His Arms
02: I Don’t Like It
03: The Wind’s Just Gonna Blow
04: Am I Right Or Amarillo
05: Waxahachie
06: Homegrown Tomatoes
07: Breaking A Heart
08: Ghost
09: Geraldene
10: We’ll Always Have The Blues
11: Tin Man
12: Two Step Down To Texas
13: Anchor
14: Tequila Does
15: Amazing Grace (West Texas)
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