人気プロデューサでありコンポーザでもあるNe-Yoの2ndアルバム。(2007年リリース)。
今をときめくアーティスト、ということで、聴く前は正直40歳すぎの人間がついて行くことが出来るかどうか、非常に不安でした。ところが、なかなか良い作品だなと思いました。
最初の “Because of You” (タイトルトラック)は、どことなくマイケル・ジャクソン的な雰囲気もある本作からの1stシングル。ここで見せるNe-Yoのヴォーカルや、曲中に時折見せるコーラスワークは、特に今風という訳ではなく、むしろオーソドックスな雰囲気。ましてやMJ的ということなら、世のおじさんたちでも抵抗なく聴くことができるでしょう。
2曲目の “Crazy” は、ご存知Jay-Zがフィーチャーされた作品。ねちっこいイントロから始まるのですが、これも大丈夫。曲のアレンジは今どきのものを感じますが、こちらもオーソドックスと言ってもいいでしょう。このアルバムの中では地味な位置づけと言えばではあるが、私にとってはベストトラックの一つと言ってもいいでしょうか。
フィーチャーと言えば、本作ではもう1曲、”Leaving Tonight” でジェニファー・ハドソンがヴォーカルで参加しています。ジェニファー・ハドソンは、映画 「ドリームガール」でオスカー(助演女優賞)を受賞した、あの彼女ですが、この曲でもなかなか迫力のあるヴォーカルを披露してくれますね。Ne-Yoは明らかに押され気味、タジタジという感じです。
もっともこの曲がアルバムの真ん中に収録されているために、それ以降のNe-Yoのヴォーカルが若干弱めに聴こえてしまう感はあります。
とはいえ、素晴らしい歌唱力とは言えないながらも、全般的には聴きやすいNe-Yoのヴォーカルが心地よく、古くからの黒人音楽好きにも比較的受け入れられやすいのではないか、というのが正直な感想です。ソウルフルな、魂を揺り動かすようなヴォーカルではなくハイトーンの軽めのヴォーカルがNe-Yoの持ち味ですが、これは今どきのソウル・ミュージック界の傾向なのでしょうね。
ということで、アルバムを通しての感想は「意外と聴ける」、私個人にとっては拾い物と言っても良い作品でした。通勤の帰り系のアルバムとして、良く聴いております。
Tracks:
01: Because Of You
02: Crazy (featuring Jay-Z)
03: Can We Chill
04: Do You
05: Addicted
06: Leaving Tonight (featuring Jennifer Hudson)
07: Ain’t Thinking About You
08: Sex With My Ex
09: Angel
10: Make It Work
11: Say It
12: Go On Girl
コメントを残す