1996年にリリースされた、CHARの初期代表作を集めたベストアルバム。

CHARは1955年生まれですから今年で53歳になるわけですが、まだ精力的に活動していることはご存知の通りですね。

初期の代表作の一つである「Smoky」で幕をあけますが、イントロを聴くだけでノックアウトですな。ここまでかっこいいブルージーなギタープレイを30年以上前に日本人がやってたとは、改めて衝撃的です。当時小学生だった私。もし、その時私がもう少しロックに興味が出る年齢でこの曲を聴いていたら、一気に不良のロックの道に走っていたかもしれないなと思っています。

次の「Shinin’ You, Shinin’ Day」も、欧米のロック音楽と比べても何ら違和感がありません。今聴いてもカッコいいです。

それ以降の「闘牛士」「気絶するほど悩ましい」「ガール」「逆光線」あたりは、CHARがお茶の間(死語？)に進出した1970年代後半のヒット曲で、作詞は昨年亡くなった阿久悠さんです。そんなこともあってか、今改めて聴くとかなり歌謡曲寄りの曲となっていることに驚きます。と言いますのは、この曲を聴いた当時、CHARの作品は他のヒット曲と比べて海外の音楽の香りがしていたような気がしていたのです。

とはいえ、これら4曲はヒットした当時からベストテン番組などでも聴くことができたほどよく聴いていましたので、懐かしい気持ちになります。

その他合計13曲が収録されているのですが、70年代の日本の曲とは思えない、洗練された音楽。最後も見事なブルースギターのインスト曲である「The Leading of the Leaving – Lonliness」で締めてくれます (めっちゃカッコイイ)。

改めて聴くと現代に十分通じるところもあったりして、日本のロックの歴史にCHARという存在がいてくれて良かったなと思うことができました。

今のロック好きにも是非オススメしたい作品です。

Tracks:
01: SMOKY
02: SHININ’ YOU, SHININ’ DAY
03: 闘牛士
04: 気絶するほど悩ましい
05: GIRL
06: 逆光線
07: NAVY BLUE
08: かげろう
09: 空模様のかげんが悪くなる前に
10: ふるえて眠れ
11: WONDERING AGAIN
12: BLUE CHRISTMAS
13: THE LEADING OF THE LEADING-LONELINESS