1992年にリリースされたニール・ヤングの19作目となるスタジオ録音作品です。
前作が発表された時点で、次作は1972年の名作 “Harvest” 路線のアコースティックアルバムを制作することを決めていたらしいです。そして発表されたのがこのアルバムです。
バックにストレイ・ゲータースを従えた本作を実際に聴いてみると、なるほど彼の言う通り過去数作で聞かれていたハードなロックンロールは全くなく、むしろゲフェン在籍時のカントリーアルバム “Old Ways” を彷佛とさせるアコースティックさになっております。
彼のソングライティング、ギター、ハーモニカ、すこし押さえ気味のヴォーカルの全てが気持ちよく響いてきます。また、プロデューサーのベン・キースの存在も大きいです。冒頭の “Unknown Legend” で聞かれるベン・キースのペダルスティールもなかなかいい感じ。また、バックヴォーカルで参加しているリンダ・ロンシュタットとニコレット・ラーソンも実に味わい深いですね。
その他、アルバムタイトル曲である “Harvest Moon” も、まさにニール・ヤングのアコースティックな面を象徴するラブソングになっていて素晴らしい雰囲気に仕上がっています。
1980年代前半にゲフィン・レコードに移籍してからテクノ、ロカビリー、カントリーとやりたい放題し、リプリーズ・レコードに復帰してからは激しいロックンロールで燃えまくったニール・ヤングがふと原点に戻りたくなった気持ちでレコーディングを行ったのかなという風に思います。
心地よいアコースティックサウンド、堪能できます。
Tracks:
01: Unknown Legend
02: From Hank To Hendrix
03: You And Me
04: Harvest Moon
05: War Of Man
06: One Of These Days
07: Such A Woman
08: Old King
09: Dreamin’ Man
10: Natural Beauty
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