David Lindley & El Rayo-X / Very Greasy

デヴィッド・リンドレーによる1988年発表のアルバムです。プロデュースはリンダ・ロンシュタット。

前回に引き続き、本作でも全般的に軽めのレゲエ調の曲を中心にした雰囲気です。デヴィッド・リンドレーの、彼のものとすぐに分かる独特のギターやブズーキなど、いろいろな弦楽器が随所で聴かれて、なんだかとても心地良い気分にさせてくれます。

とにかく明るい。冒頭のアフリカのコラ・ギターが涼し気な “Gimme Da’ Ting” や “Talk About You”のようなレゲエ調の曲、テックスメックスの香りがする “Texas Tango”、スカのリズムがカッコ良い、ボビー・フリーマンのヒット曲として知られる “Do Ya’ Wanna Dance?” などを聴いていると、日頃の辛いことを忘れ、思わず夏の海に飛び出したくなるような爽快感に溢れています。
ウォーレン・ジヴォン作の “Werewolves Of London” でのスカのリズムにユーモラスなヴォーカル、そしてテンプテーションズの大ヒット曲である “Papa Was A Rolling Stone” でのR&B色強いヴォーカルは、このアルバムでは異色とも言えますが、それでもこの2曲はこのアルバムから外せない、名演だと思います。

ひたすら楽しみたい人も、辛いことがあって落ち込んでいる人にも勧められる、実にデヴィッド・リンドレーらしい楽しい作品。名作だと思います。

Tracks:
01: Gimme Da ‘Ting
02: I Just Can’t Work No Longer
03: Do Ya’ Wanna Dance?
04: Talk About You
05: Papa Was A Rolling Stone
06: Werewolves Of London
07: Texas Tango
08: Never Knew Her
09: Talkin’ To The Wino Too
10: Tiki Torches At Twilight


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