1970年発表のニール・ヤングのソロ第3作です。
全11曲のうち彼の作品は10曲。”Oh, Lonesome Me” だけがカバー曲で、この原曲はカントリーシンガー、ドン・ギブソンによる大ヒット曲。
前作 “Everybody Knows This Is Nowhere” でクレージー・ホースという素晴らしいバンドと出会ったニール・ヤングは、彼らに加えてに旧友のスティーブン・スティルスやや、当時弱冠19歳だったニルス・ロフグレン(のちにブルース・スプリングスティーンのE・ストリート・バンドに加入)などを起用してこのアルバムを完成させました。
聴きどころはたっぷり。収録された全11曲の中で一番有名と思われる “Southern Man” では、ニールの血を吐くようなすごいギターソロが聴けます。この、米国南部での黒人蔑視をストレートに歌ったこの曲を受けて、レーナード・スキナードがアンサーソングとして “Sweet Home Alabama” を発表したのはあまりに有名な話です。
ちょっと余談ですが、この “Southern Man” は、CSN&Yの名ライブアルバム “4 Way Street” でも聴くことができ、ここでのスティーブン・スティルスとのギターソロバトルもすばらしいです。
それから、近年のライブには欠かせない “When You Dance I Can Really Love” のハードさも見逃すことはできません。
また、ハードなロックンロールのニールだけでなく、 “Only The Love Can Break Your Heart” や “Don’t Let It Bring You Down” のような美しいアコースティックなニールもしっかり収録されていて、この見事なバランスもニールならではと言えるでしょう。
ニール・ヤングがソロに転向した初期のアルバムの中では、 “Everybody Knows This Is Nowhere” と並んで名作だと思っています。
Tracks:
01: Tell Me Why
02: After The Gold Rush
03: Only Love Can Break Your Heart
04: Southern Man
05: Till The Morning Comes
06: Oh, Lonesome Me
07: Don’t Let It Bring You Down
08: Birds
09: When You Dance I Can Really Love
10: I Believe In You
11: Crippled Creek Ferry
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