1998年に発表されたチャーリー・マクレインのコンピレーションアルバムです。
まず、チャーリー・マクレインのことをよく知っている日本の方にお愛したことがないので簡単に紹介しておくと、1956年生まれで1976年に歌手デビューを飾った女性カントリーシンガーです。
いわゆる全米ポップチャートでのヒット曲はないものの、カントリーチャートにおいては多くのヒット曲を出しています。1978年の “That’s What You Do To Me” が初めてのヒット曲。但し私はこの頃は彼女のことを知りませんでした。私が彼女の存在を知ったのはその翌年、1979年にジョニー・ロドリゲスとのデュエットでヒットした “I Hate the Way I Love It” でした。当時アメリカに在住していましたが、カントリーフォーマットのラジオ局で聴いた彼女の声がすごくかわいらしくて、「お、いいな」となりました。
その後1980年から1985年あたりが彼女のピークで、その中でも私にとってベストカントリーソングの一つである “Surround Me With Love” がヒットした1981年頃は、彼女の歌声に聞き惚れまくっていた。しかし1984年にはカントリー歌手兼俳優のウェイン・マジーと結婚し、1990年代前半には引退してしまったようです。
あちこちで彼女の評判を拾ってみると、やはりもっとも評価されなかった女性カントリーシンガーの一人との呼び声が非常に高いです。独特のハスキーがかった声とその美貌。もちろん歌のうまさは言うまでもありません。
彼女のアルバムを初めて購入したのは、1981年に当時カントリーチャートを賑わせていた “Surround Me With Love” だったのですが (確か新宿のレコード屋さんで購入)、周りからジャケ買いしたのではないかと疑われても仕方ない彼女の写真のドアップがジャケットを飾っておりました。(裏ジャケットも好き)
ちょっと前置きが長くなってしまいましたが、このアルバム “Pure Country” は、既に引退してしまった彼女のコンピレーション作品 (ソニー盤) ですので、特に新しい楽しみもない、過去のヒット曲の収録のみです。ただ、彼女のアルバムはほとんど出回っておらず、このアルバムと1999年発表の “Anthology” くらい。しかもこの “Anthology” は2枚組で既に廃盤のため、現在では高価で取引されているようです。
そういう意味では、本作は非常に買いやすい価格に設定されていることもあり、彼女の美しい声を堪能するには格好のアルバムだと思います。
曲調はトラディショナルな雰囲気を持つカントリーから、1980年頃以降はポップな雰囲気を加えたポップ・カントリーと、その時の流行に乗った感じが見えます。
本作品は、1978年から1983年までのヒット曲を収録しており、その両方が楽しめるかと思います。
カントリー独特の女性ヴォーカルに興味がある人、既にこの路線の音楽は大好きだけれどチャーリー・マクレインを知らない人にはお勧めしたいアルバムです。
Tracks:
01: Sleepin’ With The Radio On
02: The Very Best Is You
03: Men
04: Sentimental Ol’ You
05: Paradise Tonight (with Mickey Gilley)
06: That’s What You Do To Me
07: When A Love Ain’t Right
08: Dancing Your Memory Away
09: Who’s Cheatin’ Who
10: Surround Me With Love
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