The Dirty Dozen Brass Band / Live: Mardi Gras in Montreux

1986年作品。前年 (1985年) にスイス・モントルーで開催された、Montreax Jazz Festivalでのダーティ・ダズン・ブラス・バンド (以下DDBB) のライブアルバムです。

私は知らなかったのですが、本作はDDBBが世界中に知られることになった、いわば出世作とのこと。今までこのアルバムをそのような知識なしに聴いていたのですが、本作での演奏が世界で認められた、ということは非常にうなずける、そんな感想を持ちました。

とにかく、まず楽しい。伝統的なニューオリンズジャズを前面に押し出しているが、案外この類の音楽を聴いたことのない人は多いと思いますので、是非聴いてみて欲しいと思います。
心から揺さぶられるように身体が踊りだしてしまう、そんな感じです。トランペット、テナー・バリトン・ソプラノの各サックス、ソーサフォン、そしてベースドラムとスネアドラムという構成から想像できるように、カラフルな音色の管楽器が楽しいメロディを奏でます。リズムは当然のことながらこの地域の音楽らしくセカンドライン。この自然に身体が動いてしまうような、楽しくてファンキーな感じが、DDBBの魅力です。

選曲も、彼らのオリジナルを中心にしながら、セロニアス・モンクの “Blue Monk / Stormy Monday” や、TVマンガや映画でおなじみの “Flintstone”のテーマ曲にアメリカ国歌が絡んでくる “The Flintstones Meets The President (Meets The Dirty Dozen)” など、バラエティに富んでいます。ニューオリンズ音楽ではおなじみの、プロフェッサー・ロングヘアー作 “Mardi Gras In New Orleans” も収録。彼らの魅力を知るには非常に取っ付きやすい選曲でもあり、実に素晴らしい作品になっています。アルバムの最初から最後まで一気に聴き通してしまい、爽快感が残る収録作品になっています。

アメリカ南部らしい音楽をこういう形で世界に発表してくれたRounder Recordsに感謝、感謝の1枚。

Tracks:
01: Who Took The Happiness Out
02: Mardi Gras In New Orleans
03: It Ain’t What You Think
04: Do It Fluid/Do It Again
05: The Flintstones Meets The President (Meets The Dirty Dozen)
06: Night Train
07: Blue Monk / Stormy Monday
08: Lickity Split
09: Encore: Blackbird Special, Part 2


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