2009年を振り返ってみると、今年も多くのアーティストがブレイクしましたが、その中でも存在感が大きかったのは大橋トリオだと思います。
もともと大橋トリオは、本名の大橋好規名義で2004年くらいから映画音楽を手がけ始めたソロユニット。この”I Got Rhythm?”は、大橋トリオとして4作目、メジャー移籍後初のアルバムです。

何とも言えない、ふんわりとしたアコースティックな雰囲気の演奏は、最初はつかみ所がない感じではあるのですが、抑え気味のリズムトラックやヴォーカルと一緒にだんだんと魅力を感じ始めました。このリラックスした演奏振りは、まさに大橋トリオの魅力と言えるでしょう。
2009年にJ-WAVEをはじめ、あちこちでヘビーローテーションとなった “Winterland” を聴くと、冬の情景が浮かんできますし、私の大好きな “sing, sing” は、ゆったり感とリズム感が見事に同居している気持ちのよいナンバーです。それ以外にも、アコースティックピアノを基調にした気持ちのよい曲が揃っております。
一部の曲は、跳ねる様なリズム感を期待していた人には退屈してしまいそうな曲もあるのですが、作品の出来が良いので、恐らく気にはならないんじゃないかと思います。

この冬一番のお勧めと言える作品。

Tracks:
01: I Could Be
02: Winterland
03: sing sing
04: Here To Say
05: Voodoo
06: 君は雨
07: Emerald
08: Every Day
09: 誇り高き花のように
10: ここにあるから
11: 僕と月のワルツ
12: Lady