John Mayer / Battle Studies

ジョン・メイヤーの2009年作品。

前作 “Continuum” (2008年)は名作だったとの話を良く聞くのですが、残念ながら未聴です。で、これの直後にリリースされたライブアルバムがブルージーでめちゃめちゃかっこ良かったので、その流れを汲んだ作品が、この”Battle Studies”ということでは?というのが聴く前の予想でした。しかしその予想に反して、こってりしたブルースではなく、シンプルなロックアルバムに仕上がっていたので正直意外でした。

今までのジョン・メイヤーと同様、ヴォーカルを大切にしながら確実なギターテクを聴かせてくれる、そういう骨組みは全く変わっておりません。ただし音は少しずつ装飾を減らしてきている、言い方を変えれば、だんだんとシンプルになってきているという感じがあります。

第一弾シングルとなった “Who Says” は、かなりロック的な部分すらそぎ落とされ、フォーク?カントリーの感覚ですらあります。正直、ここまでシンプルにしなくてもなあ、という気持ちにはなりました。でもこういう曲だとジョン・メイヤーのヴォーカルの魅力が際立って来る感じもあり、これはこれでとても良いのです。

ただ個人的には、従来路線に近い “Heartbreak Warfare” (セカンドシングル)あたりの雰囲気がしっくりくるかなと言う感じです。これは聞き慣れた雰囲気の曲なので、しっくりくるのも無理はないでしょう。あと、前作のライブアルバムで改めてジョン・メイヤーの魅力を認識した「ガチのブルース」、あの雰囲気は、本作では7曲目に収録された “Crossroads” (そう、あのロバート・ジョンソンの曲です) で感じることができます。これはやっぱりカッコイイ。正直この手の音楽がもっと収録されていると思っていましたので、ようやく7曲目に来たか!という気持ち。ただ、ブルージーな曲はこの1曲でした。もう少し聞きたかったところです。

バックミュージシャンは、いつものようにスティーヴ・ジョーダン、ピノ・パラディーノとジョン・メイヤーの3名を核として、イアン・マクレーガン、ワディ・ワクテルなどがゲストミュージシャンとして参加しています。”Half Of My Heart” では、テイラー・スウィフトがバックヴォーカルで参加をしています。

Tracks:
01: Heartbreak Warfare
02: All We Ever Do Is Say Goodbye
03: Half Of My Heart
04: Who Says
05: Perfectly Lonely
06: Assassin
07: Crossroads
08: War Of My Life
09: Edge Of Desire
10: Do You Know Me
11: Friends, Lovers Or Nothing


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