アメリカがリリースした1983年の作品です。

アメリカは、1970年代に多くのヒット曲を世に送り出していましたが、1980年代に入り、相次ぐメンバーの脱退などもあり2人組になってしまい、低迷期を迎えていました。もう少しで「あの人達は今」の仲間入りになる直前になる1982年、ラス・バラードのプロデュースによるアルバム “View From The Ground” がヒットし、シングル “You Can Do Magic” – 邦題「風のマジック」も全米トップ10に入る大ヒットとなり、見事な復活を遂げました。

さて本作は、そんな前作の延長上にあり、プロデュースは前作に引き続きラス・バラード。
このアルバム、私にとってアメリカの作品の中で一番好きなアルバムなのです。
まずメンバー2人が渚にたたずんでテーブルゲームをしているアルバムジャケット。これが夏っぽくて非常によろしい。

そして肝心の曲の方ですが、こちらも夏っぽい雰囲気満載の内容である。特にシングルカットされTOP40ヒットになった “The Border” での渾身のアコースティックギターソロを始め、海辺で寝転がって聴きたくなる “She’s A Runaway”、”Cast The Spirit”、”Your Move”、”Tonight Is For Dreamers” 辺りは、曲の雰囲気がもうさざ波が聴こえる夏の浜辺なのです。是非iPodにでも入れて、サマーベッド（この言い方は古い？）でゆったりしながら聴きたい。

本作をまとめると、なかなか良くできた夏感あふれるポップアルバム。AOR系の作品としても秀作だと思います。

Tracks:
01: My Kinda Woman
02: She’s A Runaway
03: Cast The Spirit
04: Love’s Worn Out Again
05: The Border
06: You Move
07: Honey
08: My Dear
09: Tonight Is For Dreamers
10: Don’t Let Me Be Lonely
11: Someday Woman