シカゴのヴォーカリストとしても多忙な日々を送っているはずのビル・チャンプリンが、1995年にリリースしたソロアルバムです。
シカゴをファンキーにして、1人で勝手に録音してしまったような、そんな雰囲気のするアルバムで、いかに彼が当時のシカゴに多大な影響を及ぼしているかということが分かるアルバムになっています。
自身のソロとしては久し振りのもので、そんな雰囲気が冒頭の “She Started To Sing” にも表れています。彼の力強いヴォーカルはまさに90年代のシカゴそのもの。2曲目の “Love Is Gonna Find You”。妻であるタマラ・チャンプリンとのヴォーカルの掛け合いはソウルフル際立ちます。私にとってはこれが本アルバムのベストトラックです。バックを固めるホーンセクションもすごくカッコよく、ベース好きにはたまらないベースラインのアレンジメントも秀逸です。
“Love Is Gonna Find You” と同じ雰囲気を持った曲は、他に “Party Time In D.C.” と “Sex Thang” が挙げられる。いずれもファンク系のノリを持った曲で、特に “Sex Thang” でのホーンセクションは聴きものです。
5曲目の “Love Comes And Goes” は彼のヴォーカルのうまさがフルに発揮されたミッドテンポのナンバーで、シンプルなラブソングになっています。美しいギターとキーボードにも注目。
後半の “Southern Serenade” 以降の曲は、彼のヴォーカルをフィーチャーして バックの演奏は抑え気味になる展開。前半のあまりにすばらしいファンキーな曲たちでノックアウトされてしまうと、後半はやや息切れ・軟着陸に向かう感じに聞こえてしまうところは惜しいところですが、全体的には乗れる曲が多いので聞いていて楽しい作品になっております。
Tracks:
01: He Started To Sing
02: Love Is Gonna Find You
03: It’s About Time
04: Party Time In D.C.
05: Love Comes And Goes
06: Sex Thang
07: Southern Serenade
08: One Love At A Time
09: God Sent Angels
10: Someone Else
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