Billy Joel / An Innocent Man

1983年リリースのビリー・ジョエルの9枚目のスタジオ・アルバム。彼の1980年代を代表する作品ですね。

このアルバムは、前作 “The Nylon Curtain” での重苦しい、そしてメッセージ色の強い作品とは好対照に、ひたすら楽しい60年代風サウンド、特にソウルやドゥー・ワップをオマージュした作品になっております。

何と言っても、シングルカットされて全世界でヒットした”Tell Her About It”(邦題: 「あの娘にアタック」)や “Uptown Girl”、”The Longest Time” といったモータウンの香りのする3曲。聴いていて本当に楽しくなるようなサウンドで、バックコーラスの元気さがとても気に入っています。

日本人好みの3連ロッカバラード “This Night” は、シングルカットこそされませんでしたが、日本のファンには人気の1曲。トゥーツ・シールマンスのハーモニカをフィーチャーした “Leave A Tender Moment Alone” は、励ますような歌詞と、邦題「夜空のモーメント」というタイトルそのままに、星の瞬きを見ながら聴くに最高なリラックスしたテンポで、 超名曲です。

最後を締めくくる “Keeping The Faith” は、このアルバムの中では地味な曲ではありますが、ビリー・ジョエルらしからぬ、ポップなギターをフィーチャーした佳曲である。

このアルバムが成功したのは、何か吹っ切れたようなビリー・ジョエルが、皆とワイワイ楽しく作り上げた雰囲気がアルバム全体に溢れているからではないかと思います。聴いていて楽しい気分になると言う意味では、実はビリー・ジョエル作品の中では異色な作品なのかもしれないですね。

Tracks:
01: Easy Money
02: An Innocent Man
03: The Longest Time
04: This Night
05: Tell Her About It
06: Uptown Girl
07: Careless Talk
08: Christie Lee
09: Leave A Tender Moment Alone
10: Keeping The Faith


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です