昨年も多くの大好きなアーティストが亡くなり、悲しいことこの上ない年だったのですが、2007年の年明けも悲しいニュースが。
マイケル・ブレッカー。13日に白血病のため57歳で死去とのニュースを聞いたのは翌日の14日のこと。彼は骨髄異型性症候群という難病に冒され、ニューヨークにあるライブハウス Blue Note New York からも血液を求めるメールが来たりもしていました。その後回復し始めて実際に音楽活動も始めていたとのニュースも聞いていただけに、実に残念なニュースでした。
現在のジャズ界におけるトップアーティストということもあって、彼の死は非常に大きく取り上げられましたが、彼が兄のトランペッター、ランディー・ブレッカーと組んでいたユニット、ブレッカー・ブラザースのベストアルバム、”Sneakin’ Up Behind You”が昨年リリースされていました。
全般的にファンク色が強めのアルバムで、マイケルのプレイぶりがとてもかっこ良い仕上がりになっているため、トラディショナルなジャズを求める向きにはちょっと抵抗があるかもしれません。しかし、ここ最近一般的なポップ・ミュージックのトレンドとなっている黒人音楽が好きな人たちの多くには受け入れられるはずの内容となっています。特に”Funky Sea, Funky Dew”、”Squish”あたりがお薦め。
ただ、このアルバムの最後に収められている “Inside Out”、これはライブ録音のようなのですが、これだけは非常に残念。彼らのエネルギッシュな演奏は聴けるのですが、合間に入る観客の歓声が、いかにも編集で付けたもののように聴こえてならないのです。
ただしそれ以外はポップミュージックとしても、ブラックミュージックとしても、もちろんコンテンポラリー・ジャズとしても聴けるということでバランスのとれた選曲となっています。
Tracks:
01: Sneakin’ Up Behind You
02: Some Skunk Funk
03: Funky Sea, Funky Dew
04: Tabula Rasa
05: Threesome
06: Squish
07: Baffled
08: Straphangin’
09: Jacknife
10: Inside Out (Live)
コメントを残す