ダン・フォーゲルバーグの1985年作品。

彼のヒット曲といえば、”Hard To Say” や “Longer” といった、アコースティック系のポップソングをまず思い浮かべますが、この作品は初めてのブルーグラスがメインとなったアルバムです。

ライナーノートによると、彼は近年アメリカの伝統的な音楽に惹かれて、ブルーグラス風の曲も作っていたが、彼がリリースするアルバムには加えることができなかったとのこと。実際この “High Country Snows” で、彼のポップなアルバムにあってもおかしくない曲は、”Go Down Easy”と”The Higher You Climb”くらいで、それ以外の曲はブルーグラスにジャンル分けされるのが妥当と言った作品になっています。

例えば、冒頭を飾る曲はアール・スクラッグスとレスター・フラットという2人のレジェンドの作品で、ハーブ・ピーターソンとリッキー・スキャッグスという、ブルーグラスファンなら誰でも知っている２人を交えたアカペラです。
その後に続くのは、ハーブ・ピーターソンのバンジョー、デヴィッド・グリスマンのマンドリンなどをフィーチャーした軽快な “Mountain Pass”。こんな感じで、他の曲にはドック・ワトソン (ギター)、ジェリー・ダグラス (ドブロ)といったアーティストや、ダン・フォーゲルバーグとは長きに渡る付き合いのクリス・ヒルマン (マンドリン)、ラス・カンケル (ドラムス)、ヴィンス・ギル (ヴォーカル)といった面々が参加している。

このアルバムに対する評価は、私の周りでは賛否両方あるのですが、私は昔からブルーグラス好き。彼のリラックスした一面を充分に伺わせるこのアルバム、当然お気に入りの作品なのです。

Tracks:
01: Down The Road
02: Mountain Pass
03: Sutter’s Mill
04: Wolf Creek
05: Hight Country Snows
06: The Outlaw
07: Shallow Rivers
08: Go Down Easy
09: Wandering Shepherd
10: Think Of What You’ve Done
11: The Higher You Climb