もはやフーティー・アンド・ザ・ブロウフィッシュの…という頭書きは要らないかもしれません。今やカントリーミュージックのスターの仲間入りをしたダリアス・ラッカーのソロ第2作目が本アルバムです(2010年作品)。アルバム名に自分の生まれた年と出身地をつけていることから、改めて自らのルーツはここにある、という宣言なのかと思います。
内容は最近のカントリーミュージックの主流であるポップ・カントリー調。何と言っても低音の響く彼のヴォーカルがいいです。歌唱法には、やはりソウルさも見え隠れしているところがユニークだと思います。時折聴こえてくるマンドリンの音色も、もともと好きな楽器だけあって、とても心地がいいです。
フーティー・アンド・ザ・ブロウフィッシュは、どちらかというとルーツ系のアメリカンロックとは言いつつも、どことなく影のある音を聴かせてくれていましたが、ソロでカントリーアーティストとして活躍している現在の彼は、そう言う部分を吹っ切って、軽快な音楽を聴かせてくれています。冒頭の “This” から “Come Back Song” あたりの流れは、もうポップ・カントリーの王道を行くと言った余裕さを感じさせます。実に爽快なんですね。
時代は変わったとは言え、カントリーミュージックの世界においては圧倒的に白人の音楽となっていますが、そんな中に彼のようなアーティストが入って、自分の好きな音楽をやっているのを知ると、やっぱり応援したくなるものですね。私にとっては当分の間愛聴盤になるでしょう。同い年と言うこともありますし。
Tracks:
01: This
02: Come Back Song
03: Might Get Lucky
04: Whiskey And You
05: Southern State Of Mind
06: Love Will Do That
07: The Craziest Thing
08: Things I’d Never Do
09: We All Fall Down
10: I Don’t Care (featuring Brad Paisley)
11: She’s Beautiful
12: I Got Nothin’
13: In A Big Way
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