イーグルス活動休止後、1982年に発売されたドン・ヘンリーのソロアルバムです。
同じくイーグルスのグレン・フライのソロアルバム発表の直後にリリースされたので大いに話題となりました。このアルバムの構想を練るのに1年程かかったという力の入れようがすごいです。
しかしながら、アルバム発表に先駆け先行発売されたシングル、 “Johnny Can’t Read” は、正直肩透かしでした。イーグルスでの「ホテル・カリフォルニア」など数々の名曲でのヴォーカルの印象があまりに強過ぎるためか、もっと土臭いアメリカン・ロックで行くのかと思ったのだが、逆にニューウェーブ風の曲に仕上がっており、かなり大胆にキーボードを使った曲だったからです。商業的にも、このシングルリリースは成功せず、ビルボードの全米チャートでも最高位42位という結果となりました。
これを受けてシングルカットされた “Dirty Laundry”。この曲でのシンセサイザの使い方も今までのイーグルスでは聴かれなかった大胆さではありましたが、この曲、私はかなり好きな曲でした。リード・ギタリストにジョー・ウォルシュとスティーヴ・ルカサーが参加し、間奏でそれぞれが見事なギターソロを聴かせてくれました。聴いた瞬間にどっちのギターソロか分かる、という特徴のあるプレイ、個性の出方は必聴です。
ドン・ヘンリーの、ヴォーカリストとしての魅力を発揮している “I Can’t Stand Still” や “Talking To The Moon” といったバラード曲も聞き物ですし、R&B調の “Them And Us” 、ゴスペルのスタンダードをレゲエ調にアレンジした “The Uncloudy Day” などなど、バラエティに富んだ構成になっています。
次作以降のアルバムでは統一感が出てきていることから、恐らくやりたいことがたくさんあった、その結果生まれた作品ということだったのかも知れませんね。
Tracks:
01: I Can’t Stand Still
02: You Better Hang Up
03: Long Way Home
04: Nobody’s Business
05: Talking To The Moon
06: Dirty Laundry
07: Johnny Can’t Read
08: Them And Us
09: La Eile
10: Lilah
11: The Uncloudy Day
コメントを残す