Garth Brooks / Ropin’ The Wind

1991年に発表された、ガース・ブルックスの大ヒットアルバムです。私にとっても、本作はガース・ブルックス初体験となる作品でした。

彼の前作 “No Fences” が全米で1000万枚売上という大ヒットを記録した頃は、単なるポップカントリーが何でこんなに唐突に売れちゃったんだろうと思っていた程度だったため、聴こうという強い思いは特にありませんでした。その後リリースされた本作も、発売直後から全米アルバムチャートでNo.1にずっと居座っていたので、これは何かあるなと言う事で気になり購入したのです。

冒頭の “Against The Grain” のイントロ。バンジョーとフィドルが頭から全開でびっくり。中には少し湿っぽいポップバラードもあるものの、”We Bury The Hatchet” や “Rodeo” と言った曲は、カントリーミュージックがしっかりとベースになっていてとても気に入りました。

本作で1つの驚きは、ビリー・ジョエルの “Shameless” のカバーです。この曲はビリーのアルバム、”Storm Front” に収められていた曲ですが、ガース・ブルックスによるカバーバージョンが大ヒットしたおかげで、全米のラジオ局ではシングルカットされてなかったビリーのオリジナルバージョンがヒットする、という現象まで発生したのです。
ガース・ブルックス過去のインタビューによれば、この曲がビリー・ジョエルによってシングルカットされなかったことを知った彼がビリーのマネージメントに頼み込み、了承を得た上でシングルカットが行われたというエピソードがあるらしいです。

そのほかにもポップ感もあるが基本はカントリーだぞ!という曲が多く収録されている本作、結果的に前作を上回る1300万枚のセールスを記録したらしい(執筆時点)。90年代のカントリーミュージックのブームのきっかけとなった名作の一つであることは間違いないですね。

このカントリーミュージックの流れは、21世紀に入りロック的な要素もどんどん吸収しながら独特なアメリカのポピュラーミュージックになってきています。そう言う意味では彼の貢献度は非常に高いですね。最近はあまり表に出てくる事がなく、半ば隠居生活みたいな感じとの話もありますが、戻ってきてくれると嬉しいですね。

Tracks:
01: Against The Grain
02: Rodeo
03: What She’s Doing Now
04: Burning Bridges
05: Papa Loved Mama
06: Shameless
07: Cold Shoulder
08: We Bury The Hatchet
09: In Lonesome Dove
10: The River


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