カントリーミュージック界の重鎮の一人であるジョージ・ジョーンズの最新作。(2008年8月発売)
1931年に生まれ、1954年頃から活動を開始しているから、既に歌手活動50年超。すごいもんですね。
さて、本作は残念ながら最新録音の作品ではなく、過去に録音されていながらリリースされていなかったデュエット集となります。録音は1977年から2006年くらいまでに行われたもののようです。
この中には、元妻で長い間デュエット活動をしていたタミー・ウィネットはもちろん、彼女との間に生まれた娘であるジョーゼット・ジョーンズとのデュエットも収録されています。この曲はシングルリリースもされている模様で、私にとってはこの曲がベストトラックと思っています。ジョーゼットの声がとても良いし、彼女のお母さんを彷彿とさせる実力を持っていると感じたからです。
それ以外に良かったのは、最近好きなマーク・チェスナットとのデュエット曲 “When the Grass Grows Over Me” (マーク・チェスナットのトラディショナルなヴォーカルにうっとり)です。
また意外なところではカントリーの垣根を超えて様々なアーティストとの競演も収録されています。
リオン・ラッセルやマーク・ノップラー、そしてキース・リチャーズ。そう、あのストーンズのキースですよ。
キースとのセッションは、フィドルやマンドリンが鳴り響く、ブルーグラスの雰囲気さえ伝わる完璧なカントリーミュージック。とても興味深いし、いつものようにキースらしい、ラフなヴォーカルを聴かせてくれるところも一聴の価値があります。一体、どういう繋がりでこの2人の競演になったのかが気になるところですね。
リオン・ラッセルとのデュエットは、アクの強いリオンに押され気味なのがちょっと残念なところですが、それ以外はジョージ・ジョーンズ自身の味のある、酒とアルコールで枯れたヴォーカルがしっかり前面に出た感じで、実に良いです。
ジャケットの写真も渋すぎるし、彼の存在感を改めて知ることの出来る作品。
長年のカントリーファンには間違いなくお勧めの作品です。
Tracks:
01: You And Me And Time
02: The Window Up Above
03: She Once Lived Here
04: Burn Your Playhouse Down
05: Selfishness In Man
06: I Always Get It Right With You
07: When The Grass Grows Over Me
08: I Always Get Lucky With You
09: You’re Still On My Mind
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