Harold López-Nussa / Timba A La Americana

キューバ出身で現在はフランスに在住しているピアニスト、アロルド・ロペス・ヌッサによるブルーノートからの初めてのアルバムです。(2023年8月リリース)

アルバムタイトルの「ティンバ・ア・ラ・アメリカーナ」とは、スペイン語で「アメリカのティンバ」という意味になるのですが、ティンバというのは、キューバにおけるダンスミュージックの一種であるソン、そしてサルサ、リズム&ブルースとアフロ・キューバの民族音楽をベースにした音楽ジャンルです。

アルバムの全体のトーンは、ピアノの旋律やパーカッシブなリズムなど、ラテン・ジャズと呼ばれるものなのですが、これにラテン・ジャズではあまり聞かれることのないハーモニカ(スイス生まれ、アメリカ在住のGrégoire Maretによる演奏)が独特のフレーヴァーを加えてくれているのが特徴的です。主旋律を奏でる曲も多く、ラテン・ジャズとはひと味異なる雰囲気が癖になります。

アロルドのピアノプレイはとても洗練されていて、現代のラテン・ジャズという感じに仕上がっており、また先に書いたようにハーモニカのエッセンスなども入り、特に “Funky” や “Tumba la Timba” のようなアップテンポな曲でのスリリングな曲の展開など、聴き応えがものすごくあるアルバムになっています。

一度生で聴いてみたいと思ったりもしたのですが、何と、ついこないだ (2023年9月) ブルーノート東京で来日公演を行っていました。しかも本アルバムのレコーディングメンバーによる公演だったようで、なぜ気付かなかったのか悔しい思いです…。
(もっとも会社勤めとしてはなかなか厳しい9月末の公演だったので、気付いていても行けなかったかもしれません)
是非また来てほしいと思います。

Harold López-Nussa / Piano
Luques Curtis / Bass
Grégoire Maret, Harmonica
Ruy Adrián López-Nussa / Drums

Tracks:
01: Funky
02: Cake A La Moda
03: Mal Du Pays
04: Rat-A-Tat
05: Conga A La Americana
06: Afro En Toulouse
07: Tumba La Timba
08: Mamá
09: Tierra Mía
10: Hope


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