1970年のデビューアルバム “James Taylor” から1976年の”In The Pocket” の間にリリースされたヒット曲を収録したベストアルバムで、1977年にリリースされた作品です。このアルバムを最後に、ジェームス・テイラーはWarner Bros. からColumbiaに移籍しております。
構成としては、再レコーディングされた2曲を含むヒット曲と新曲1曲、未発表ライブ1曲を含む全12曲となっています。

大ヒットを多く生んだアーティストなので、1曲1曲のコメントは省略し、今回はじめて収録された2曲について簡単に記しておきましょうか。

この2曲はラストに収められた “Shower The People” と “Stremroller” です。”Shower The People”は、唯一の新曲でビルボード22位まで上がるヒットとなったアコースティックなナンバーで、曲もさることながら、当時の奥さんであったカーリー・サイモンのバックヴォーカルが美しいです。

もう1曲、”Streamroller” は一転してギンギンのブルースナンバーで、ライブ収録です。彼の声質からはブルースっぽい黒いヴォーカルまでは望めないものの、彼の持ち味である一種の「さわやかなアコースティック」とは一線を画す作品。こう言った雰囲気の曲は彼のアルバムではなかなか聴くことができず、ライブならではと言えますね。最後には4文字熟語まで飛び出してしまい、会場は大盛り上がりとなります。
この曲は、アルバムの構成から考えると少し浮き上がったものではありますが、イメージ優先の、単なるヒット曲集めのベストとは少し違う一面を伺わせていて、興味深いなあと思う次第です。

Tracks:
01: Something In The Way She Moves
02: Carolina In My Mind
03: Fire And Rain
04: Sweet Baby James
05: Country Road
06: You’ve Got The Friend
07: Don’t Let Me Be Lonely Tonight
08: Walking Man
09: How Sweet It Is (To Be Loved By You)
10: Mexico
11: Shower The People
12: Steamroller