イケメン・ソウルシンガー、ケニー・ラティモアの最新作 (2008年8月発売) 。
正直、今までケニー・ラティモアは真剣に聴いたことのないアーティストだったのですが、初めて本作品を購入して聴いてみたらびっくり。何と言うか、男の色気たっぷり。これぞ大人のR&B。R&Bというよりは「ソウル」と言った方がいいかもしれない。そう、この雰囲気こそソウルヴォーカリストなんですよ。
あちこちでも言われているのですが、ベストトラックは3曲目の “You Are My Starship” かな。この曲は1976年にノーマン・コナーズが放ったスマッシュヒット。ここで聴かせてくれるヴォーカルのコントロールはとても美しい。今年最高のソウルバラードと言って良いんじゃないかと。
その他には、ビートルズのカバー “And I Love Her”。ソウル風へアレンジされているのですが、聴いていてとてもきれいな仕上がりのナイスなソウルナンバーに仕上がっています。
アイズレー・ブラザーズやマーヴィン・ゲイのヒットでも知られる “That’s The Way Love Is” も収録されていまして、こちらは比較的オリジナルに忠実な雰囲気を醸し出しています。
とここまでご覧になって「カバー曲ばっかりだな」と思った方。鋭い。本作は様々なアーティストのカバー集になっているのです。
この他にもスティーヴィー・ワンダーやエルトン・ジョン、アル・グリーン、アリーサ・フランクリン、オーティス・レディングなどなど。オリジナル曲と聴き比べるのも良いかもしれませんが、どの曲もケニー・ラティモアの美しいヴォーカルが映えています。
近頃はどうも歌心というものをあまり感じない曲が世に溢れているような気がします。そんな時代にこういうアルバムを聴くと本当にホッとします。
これから年末にかけ寒くなってきたけれど、こういう時はやっぱり人の暖かみを感じたい。そういう時はやっぱり音楽も「人の声」なんだなあ。
もしこんな考えに同調する方がいれば、是非このアルバムを手にとって欲しいです。ソウルが嫌いでなければ絶対に受け入れられるはずの必聴盤です。
Tracks:
01: Something
02: Everybody Here Wants You
03: You Are My Starship
04: And I Love Her
05: Come Down In Time
06: Ain’t No Way
07: That’s The Way Love Is
08: It Ain’t No Use
09: I Love You More Than Words Can Say
10: Undeniably
11: Giving Up
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