2008年リリースの、人気ベーシストマーカス・ミラーの最新作。
マーカス・ミラーはプロデューサ業として多忙な日々を送っている売れっ子だが、もちろん本業であるベーシストも忙しいはず。そんな中の本作発表です。
教則本も出しているほどの著名なベーシストのソロアルバムというだけあって、とにかく冒頭から強烈でファンキーなベースプレイをブイブイ聴かせてくれます。ベーシストのソロアルバムは決して多くないような気もしますが、その中でも圧倒的にベースが目立ちまくりの作品となっていますね。低音嫌いの方はちょっとしんどいかもしれないなと思うほどの強烈さです。(私は大丈夫です、もちろん。)
とにかくかっこいい!!
本作でフィーチャーされているヴォーカリストたちですが、コリーヌ・ベイリー・レイ、レイラ・ハザウェイ、ケブ・モなど。ケブ・モを除けば、比較的若手に近い人たちが参加しています。
コリーヌ・ベイリー・レイは、その優しいヴォーカルが本作の安らぎのように感じますし、レイラ・ハザウェイはソウルフルなパンチを感じるヴォーカルに仕上がっていますし、またケブ・モは彼自身のギターもフィーチャーした、ブルージーで骨っぽい内容になっています。
収録曲は14曲。多くはオリジナル作品ですが、カバー曲も数曲。この中でもスティーヴィー・ワンダーの名曲 “Higher Ground” は、ファンク色の強い原曲ではあるが、マーカス・ミラーによるバージョンはそのファンク色を更に強く押し出し、ジャズベース好きにはたまらないカッコ良さとなっております。
ベースでここまで歌えるか!というほどのチョッパーの嵐。そのほかメインを奏でるハーモニカとホーンセクションのバッキング。曲はブルース色強めのアレンジになっていますが、その中でもあそこまでベースを鳴らしてしまうマーカス。実にマーカスらしいカバーになっています。
この他には、マイルス・デイヴィスの “Jean Pierre”、そして(私の大好きな)タワー・オブ・パワーの “What Is Hip?” の2曲。タワー・オブ・パワーのカバーには正直びっくりしましたが、曲の雰囲気は楽器(オルガン、ドラムス、サックス)の使い方なども含め、かなり原曲に忠実だったのがかえって驚かされました。もちろんマーカスのビュンビュンベースは大活躍で、当然のことながらカッコよすぎです。
オリジナル曲も含めてとにかく飽きさせない構成になっているので、ついつい長時間聴いてしまう、そんなアルバムになっています。
Tracks:
01: Blast!
02: Funk Joint
03: Free
04: Higher Ground
05: Milky Way
06: Pluck
07: Lost Without U
08: ‘Cause I Wasn’t You
09: Ooh
10: When I Fall In Love
11: Strum
12: Jean Pierre
13: What Is Hip?
14: Lost Without U (Spoken Word)
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