1976年にサンフランシスコで結成されたフランキー・ビヴァリー率いるメイズの、キャピトルレコード所属時代のベスト盤です。1988年リリースの作品。

1976年のデビューアルバム “Maze featuring Frankie Beverly” から1985年の “Can’t Stop The Love” までの作品からの選曲となっています。基本的にスイートでありながら熱いグルーヴという、彼らならではの楽曲を堪能できます。リーダーでありリードヴォーカリストであるフランキー・ビヴァリーも時に熱く、時に甘く歌い上げるのも魅力です。

“Joy And Pain” と “Before I Let Go” の2曲については、オリジナルバージョンと80年代前半のラップ草創期を支えたカーティス・ブロウやウディ・ウッドのラップをフィーチャーしたリミックスバージョンが収録されているので、これらを聴き比べてみるのも良いと思います。
“Before I Let Go” は、メイズらしさを壊すことなく比較的原曲に近いアレンジで、ウディ・ウッドが大活躍。一方対照的なのは、名曲 “Joy And Pain” で、原曲がかなりスウィートな楽曲なのですが、リミックスバージョンでは早めのテンポにカーティス・ブロウのラップが乗り、かなり踊れるタッチとなっています。淡々と刻まれるグルーヴにグイグイ引き込まれます。

アルバムのトーンは、昔流行ったコトバ的には「クワイエット・ストーム」なソウルサウンドですが、このグルーヴはかなり中毒性があるので、是非一度は聴いてみることをお勧めしたいです。

Tracks:
01: Joy And Pain (Featuring Kurtis Blow)
02: Golden Time Of Day
03: Happy Feelin’s
04: Back In Stride
05: Before I Let Go (Featuring Woody Wood)
06: Running Away
07: While I’m Gone
08: Southern Girl
09: Joy And Pain (Original LP version)
10: Before I Let Go (Original LP version)