1960年。マイルス・デイビス (tp) がジョン・コルトレーン (ts)、ウィントン・ケリー (p)、ポール・チェンバース (b)、ジミー・コブ (ds)を自らのグループとして率いていた時期。ジョン・コルトレーンがグループを離れる少し前に録音されたヨーロッパでのライブを収録した作品がついにリリースされました。パリ、コペンハーゲン、ストックホルムでのライブ23曲がCD4枚組にまとめられています。
もともとブートで出回っていたものをリマスターし、CBSから発売となったシリーズのようです。
主役はあくまでマイルスな訳ですが、この一連のライブでのコルトレーンのサックスはとにかく豪快で、完全に自分の世界に引き込んで行こうとする感じが凄いです。これは1曲めの “All Of You”、その次のマイルスの代表曲とも言える”So What” からそう。弾けまくってます。時にマイルスを食ってる感もあります。マイルスはどちらかと言うと大人の振る舞いに感じるほどです。この2人をメインにして、ジャズならではの緊張感ある演奏を繰り広げてくれます。
バックでカッチリと締まった演奏をしてくれるウィントン・ケリー、ポール・チェンバース、ジミー・コブも聴き逃せません。彼らの魅力もギッシリ詰まった演奏になっています。ポール・チェンバースのアルコが好きな私は、聴きどころもあったりして嬉しい。
収録時間は長いですが、通して聴きたい内容となっていますよ。
それにしてもこの凄いメンバー、マイルスとドラムスのジミー・コブ以外は全員早くにこの世を去っています。中堅バリバリの30〜40代に亡くなっているわけで、彼らがもし長生きしていたらジャズはどうなっていたんだろうと言うこともついつい考えてしまいます。
録音状態もまずまずですし、モノラル録音ですが音の広がりも感じますので、ジャズ初心者の方も楽しめるのではないかと思います。
Tracks:
[Disk 1]
01: All Of You
02: So What
03: On Green Dolphin Street
04: Walkin’
[Disk 2]
01: Bye ByeBlackbird
02: ‘Round Midnight
03: Oleo
04: The Theme
05: Introduction
06: So What
07: On Green Dolphin Street
08: All Blues
09: The Theme
[Disk 3]
01: Introduction by Norman Grantz
02: So What
03: Fran Dance
04: Walkin’
05: The Theme
[Disk 4]
01: So What
02: On Green Dolphin Street
03: All Blues
04: Walkin’
05: John Coltrane Interview by Carl-Erik Lindgren
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