ニール・ヤングがクレイジーホースと組んでリリースした1975年発表のアルバム。非常にシンプルなロックチューンが中心となっています。アルバムジャケットも白地に黒のイラストとシンプル。
冒頭の “Don’t Cry No Tears” なんかは単純な3コードのロックンロールでどこかしらカントリーっぽい素朴さを感じます。その後の数曲もあまり派手さもなく、しかししっかりとしたロックンロールナンバーが中心となってて、フォークっぽさがあるでもなく激しいロックと言う感じでもなく、比較的おとなしめの内容になっています。7曲目の “Drive Back” までは。
そして8曲目の “Cortez The Killer” でこの作品のハイライトを迎えるわけですが、ニール・ヤングが時折見せる、すごみのあるギターとヴォーカルが聴きどころです。長いイントロの後、不気味なほど静けさの戻る演奏とニールのヴォーカル。そして間奏で再び激しさを増すギター。この曲、本アルバムの中では浮いてる感満載なんですけど、彼にとっては代表的な作品でもあるし、他の曲が霞むほどのインパクトがある曲ということで、名曲と言わざるを得ないですね…。
最後を飾る “Through My Sails” は、旧友であるデヴィッド・クロスビー、スティーブン・スティルス、グラハム・ナッシュがコーラスとギターで参加する、とても美しい曲。激しい “Cortez The Killer” のすぐ後の曲だけに、すごいギャップを感じるんですが、ここがストライクゾーンの広いニールらしい。
アルバム全体としてはどうしても地味な作品に感じるんですが、”Cortez The Killer” を聴くためという動機で買ってしまっても損はしない作品じゃないかと思います。
Tracks:
01: Don’t Cry No Tears
02: Danger Bird
03: Pardon My Heart
04: Lookin’ For A Love
05: Barstool Blues
06: Stupid Girl
07: Drive Back
08: Cortez The Killer
09: Through My Sails
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