​Paul Jackson Jr. / Stories From Stompin’ Willie

​ポール・ジャクソン・ジュニアの2016年リリースの作品です。

ポール・ジャクソン・ジュニアと言えば、ジャズの世界だけではなくロックやポップ、R&Bと言ったあらゆるジャンルで昔から大活躍しているセッション・ミュージシャンです。マイケル・ジャクソンのThrillerや、ライオネル・リッチーの作品に参加しているミュージシャンとして、私も随分前から知っているギタリストですが、本作品はソロとしては6作目、前作 “Lay It Back” 以来7年ぶりとなります。

1曲目の”Sassay”を聞いた瞬間、ふと思い出したのは、あの1980年代前半に流行った高中正義のギターサウンド。ギターが違うので音色は全然違うのですが、あの時衝撃的だった、カラッとした軽快なロックギターサウンド。ポール・ジャクソン・ジュニアってこんなプレイをするのか!?とも思わせるのですが、かっこよさという意味ではものすごく嬉しいオープニングです。

その後数曲、”Down The Road”から”Jazz Police”辺りは、ジェフ・ローバーが参加した作品ですが、ジェフ・ローバーの作品に参加しているポール・ジャクソン・ジュニアと行った雰囲気があります。参加すると自分の色に染めてしまうジェフ・ローバーの存在感もすごいですが、ポール・ジャクソン・ジュニアもしっかりとメインを張ったプレイを聴かせます。ギブソンESの音が実にいいですね。
“Ocean Explorer”でのバイオリンは少々意表をつく音作りでした。

で後半、”Geneva” から “Dawilli Gonga” までは、2013年に亡くなったジョージ・デュークに捧げる作品、ということになっています。 “Geneva”、”Hip Pockets”、”That’s What She Said”は、過去にジョージ・デュークが演奏してきている曲のリメイク作品。前半と比べるとR&B色が強めになってきます。最後の”Dawilli Gonga” は、本作の中ではヒップホップ色も加わった異色の曲。

全般的にはジャズギターの心地よさと軽快さが存分に味わえる、そしてやっぱり間口の広いギタリストだなと思わせる、そんな納得のいく作品でした。

Tracks:
01: Sassay
02: Down The Road
03: B.F.A.M. (Brothers From Another Mother)
04: Ocean Explorer
05: Jazz Police
06: L.A. Express Yourself
07: Geneva
08: Hip Pockets
09: That’s What She Said
10: Dawilli Gonga


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