フィロソフィーのダンス / SAPIOSEXUAL

本年メジャーデビューが決まっているフィロソフィーのダンスの作品(2020年発表)。彼女たちの既発表曲のリミックス集という位置付けで、これは従来通りインディーズからの発表となります。

私はかれこれ3-4年程フィロソフィーのダンスの音楽を聴き続けていますが、もともとはいろんな楽器が一体となった黒人音楽のグルーヴと、ヴォーカルのバランスと気持ち良さで好きになったグループでもあり、このリミックス集は正直微妙に思う部分もあります。
そんな中でも結構気に入ったのは、原曲のグルーヴを生かしている、あるいは残しながらも雰囲気を変えている「ヒューリスティック・シティ」と「イッツ・マイ・ターン」の2曲。ライブでも使われているバージョンに近いものもありますので、親近感的なものも感じますし、特に「ヒューリスティック・シティ」は原曲の持つ懐かしさの要素を残しつつ大胆に音とリズムを変えてきていていいと思いました。
あとは、初期の名曲「夏のクオリア」のikkubaruによるリミックス。こちらはレゲエのリズムに乗せ替えたリミックスになっていますが、原曲よりもこっちの方がピッタリハマってるかも!という印象です。歌詞の世界、夏の海の雰囲気、暑さと湿気を含んだ雰囲気…。これらはこのリミックスの方がより深く感じることができると思います。

それ以外の5曲については、EDM的なアレンジがものすごく好き!という方は、原曲の良さも相まって良いものに仕上がってると思います。「スーパーヴィーニエンス」や「ダンス・ファウンダー」は特にお勧め。ただ自分としては好みのジャンルからは外れてしまっているし、原曲の雰囲気と比較した場合、私としてはちょっと違うかなという風に感じてしまっていて、あまり好んでは聴かないかなというのが正直なところです。ヒャダインによるリミックスである「ライク・ア・ゾンビ」は実験的な試みということであれば面白く感じたのですが、メロディーを変えられちゃうとちょっとなあ…と感じました。ヒャダインのアレンジって嫌いではないんですけどね。

本作、私としては、メジャーレーベルからの発売に先だっての置き土産的な作品と捉えて、次のオリジナルアルバムに期待していきたいと思っています。リミックス集であれば、松井寛のRoyal Mirrorball Mixを聴いてみたいと思っていますので、製作の皆さん、是非とも検討をお願いします!

あと最後に。アルバムジャケットはかなり好きです!

Tracks:
01: ヒューリスティック・シティ (mabanua remix)
02: イッツ・マイ・ターン (T-Groove Remix)
03: アイム・アフター・タイム (Remixed by パソコン音楽クラブ)
04: アルゴリズムの海 (ヤマモトショウ リミックス Human Mix Version)
05: スーパーヴィーニエンス (Night Tempo Expressway Groove Mix)
06: 夏のクオリア (Remixed by ikkubaru)
07: ライク・ア・ゾンビ (ヒャダインのリリリリ☆リミックス)
08: ダンス・ファウンダー (FPM Never Ever Mix)


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