Post Malone / F-1 Trillion

ここ最近のカントリー・ミュージック界の動きとして、R&Bやラップの世界で活躍したアーティストがカントリー・ミュージックの作品をリリースして大ヒットする、という流れがあります。この流れは、ビヨンセがカントリー・アルバムをリリースしたあたりで明確になりました(個人的にビヨンセの作品はとてもではないですがカントリーには思えないです)が、ビヨンセの作品が大ヒットしている最中、2024年5月にリリースされたのが、このポスト・マローンの “F-1 Trillion” です。

本作品の特徴は、収録されているほとんどの作品でカントリー・ミュージックのアーティストと共演しているという点です。

曲紹介のところに各曲の共演アーティストを記していますが、大御所であるハンク・ウィリアムス・ジュニアやドリー・パートン、ベテランのティム・マグロウやブラッド・ペイズリー、今をときめくモーガン・ウォレンやルーク・コムズなどなど。これを見て分かるように、本作品でポスト・マローンはちゃんとカントリーをやろうという意気込みを感じます。

収録されている曲も、今どきのロック感を感じるカントリーから、クラシックなカントリーを彷彿させるものまで「しっかりとカントリー・ミュージック・アルバム」となっています。

ブレイク・シェルトンとのデュエットで大ヒットした “Pour Me A Drink”、70年代頃の曲?と誤解してしまうような今や絶滅したと思われるトラディショナルな3拍子のカントリー・ラブソング “Never See You Again”、ラストを飾るフィーチャリングアーティストなしのソロ作品 “Yours” あたりが特に気に入っていますが、全般的にもしっかりとした現代のカントリー・ミュージックのスタンスを貫いていてとても良い作品になっています。

ポスト・マローンって、やっぱりジャンルで語ることは非常に難しいんだなと改めて思える、そんなちゃんとした、そしてとても良いカントリー・アルバムでした。

Tracks:
01: Wrong Ones (feat. Tim McGraw)
02: Finer Things (feat. Hank Williams, Jr.)
03: I Had Some Help (feat. Morgan Wallen)
04: Pour Me A Drink (feat. Blake Shelton)
05: Have the Heart (feat. Dolly Parton)
06: What Don’t Belong to Me
07: Goes Without Saying (feat. Brad Paisley)
08: Guy for That (feat. Luke Combs)
09: Nosedive (feat. Lainey Wilson)
10: Losers (feat. Jelly Roll)
11: Devil I’ve Been (feat. ERNEST)
12: Never Love You Again (feat. Sierra Ferrell)
13: Missin’ You Like This (feat. Luke Combs)
14: California Sober (feat. Chris Stapleton)
15: Hide My Gun (feat. HARDY)
16: Right About You
17: M-E-X-I-C-O (feat. Billy Strings)
18: Yours


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