本作「石ころ人生」は2014年に発表された彼らの初CD作品です。
あの六角精児さんがバンド活動を行なっているのは知る人ぞ知る、ということかも知れないですが、役者仲間つながりで下北沢エリアを中心に活動しています。
メンバーは、六角精児 (vo, g)、江上徹(g)、高橋悟朗(b)、有馬自由 (perc) の4名。
私が初めて六角精児バンドの存在を知ったのは、どこかのラジオで「お父さんが嘘をついた」という曲を聴いた時で、この時の衝撃は忘れられません。まさに中年のアコースティックブルース。ギャンブル、尿酸値、痛風、結石なんてフレーズが散りばめられているけど、決してコミックソングではなく大真面目に中年男の悲哀を歌っています。
冒頭の「ディーゼル」はフォーク世代の方は涙ものだと思います。鉄道好きの六角さんらしい歌詞とローカル鉄道の哀愁に充ち満ちた傑作。NHK BSプレミアムで放送している「六角精児の呑み鉄本線・日本旅」のテーマ曲でも使われています。デュエット歌謡っぽい「ギリギリの歌」は、歌詞が実に思わせぶりで、かつ奥ゆかしい。最後を締める下田逸郎の「早く抱いて」は渋いラブソング。心に沁みます。
全般的には、50代以上には本当に共感できる作品になってます。
フォークを通ってきた人、アコースティックな音楽が好きな方なら是非お勧めしたい作品です。私は年1回の六角精児誕生日記念ライブにお邪魔してますが、ライブもなかなか本格的で楽しくていいですよ。
Tracks:
01: ディーゼル
02: 愛のさざなみ
03: お父さんが嘘をついた
04: ギリギリの歌
05: 人生二番底
06: ほんとうの歌
07: はやく抱いて
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