さかいゆうのメジャーデビューアルバムです。(2010年作品)

今年前半に発売されたデビューシングル「ストーリー」で、以前からのファンを驚かせた心地良いポップさから大体想像はついていましたが、本作も弾けるようなポップ満載。
10年程前に独学で始めたとは思えない素晴らしいピアノプレイが本作の基調になっています。それだけではなく、気持ち良いポップセンスを持ったソングライティング、透き通るようなヴォーカルが魅力ですが、これら全てが冒頭の「N・A・M・E」という1分程の短い曲に凝縮されています。

それ以降もポップの王道を行くような作品が続く。先日まで深夜枠で放映されていたアニメ版「のだめカンタービレ」の主題歌、「まなざし☆デイドリーム」しかり、「おはようサンシャイン」しかり…。ここまでストレートなポップサウンドを聴かせてくれる作品にはしばらく出会えていなかったかもしれません。

私含めてインディーズ時代からのファンにとっては、持ち味の一つであったストリート感のあるファンキーでアヴァンギャルドなピアノプレイがなくなってしまっているのは何とも残念ではあります。そういう意味では、賛否両論の分かれる問題作と言えるかもしれません。
正直「ストーリー」がリリースされたとき、私もメジャーになると変わっちゃうのかな？と感じました。でも、これは彼の才能がどんどん進化しているのだと考えるべきだろうと、本作を聴いて感じました。インディーズ時代の作品はもちろん、愛聴盤として聴いて行きたいと思います。

Tracks:
01: N.A.M.E.
02: ストーリー
03: おはようサンシャイン
04: ウシミツビト
05: ラビリンス
06: ↓
07: Yeeeeahs!!
08: まなざし☆デイドリーム
09: Room
10: 週末モーニン
11: ティーンエイジャー
12: train