70年代から活動しているブルースギタリスト、サニー・ランドレスの最新アルバムです (2020年発表)。前作”Bound By The Blues”から5年ぶりのリリースとなります。
私が彼を初めて知ったのは、1988年に発表されたジョン・ハイアットの「スロー・ターニング」という作品に全面的に参加した時です。それまでは、ブルースというよりはザディコ系の作品に参加していたという話だったのですが、この作品での彼のスライドギターは、ジョン・ハイアットの「スロー・ターニング」の前作である「ブリング・ザ・ファミリー」でのライ・クーダーとはまた違った「若さ」を感じたものでした。また当時ハイアットの来日公演に同行、私も観に行きましたが実にカッコいいスライドギターを聴かせてくれていたのが印象的でした。
さてそんな彼の最新作ですが、ブルージーなギター、実にカッコイイです。ドブロが活躍するアルバムタイトル曲、思いっきりブルージーに攻める”Lover Dance With Me”、”Groovy Goddess”と言ったインスト曲や”The Wild Of Wonder”、アコーディオンの音色にザディコっぽさを感じる”Mule”、アコースティックギターの美しさが際立つ “Something Grand”などなど、南部の香りのする曲が多く収録されていて、アメリカっぽさを強く感じさせる独特の作品が並んでいます。個人的には新発見だったのですが、ランドレスのヴォーカルもいいですねえ。アメリカ音楽好きにはたまらないのではないでしょうか。
もっと評価されても良いアーティストであり、作品だと思っています。
Tracks:
01: Blacktop Run
02: Lover Dance With Me
03: Mule
04: Groovy Goddess
05: Somebody Gotta Make A Move
06: Beyond Borders
07: Don’t Ask Me
08: The Wilds Of Wonder
09: Many Worlds
10: Something Grand
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