1962年にリリースされた、ホレス・シルヴァーの作品です。
参加メンバーは、
Horace Silver – piano
Blue Mitchell – trumpet
Junior Cook – tenor sax
Gene Taylor – bass
John Harris – drums
まずこのジャケット。昔の欧米における「JAPAN」のイメージですよね。
セピア感のある色合いも非常に趣きがあります。
これは日本ではなくアメリカにある日本庭園で撮影されたものらしいです。
2名の着物の女性と一緒に写るホレス・シルヴァー。彼の左側、つまり写真では一番奥に写っている女性は、当時米国留学中だった出光興産の創業者である出光佐三氏のご令嬢(四女)出光眞子さんであることは有名な話ですね。
(実は手前側に座ってる女性も気になる私…)
1962年初頭にライブのため日本を訪れたホレス・シルヴァー。日本各地を回り、ライブも大好評だったとのことで満足した彼が、帰国後日本を思い出しながら制作した作品だそうです。
さてこの作品ですが、タイトルと収録曲、そしてアルバムジャケットの印象からは「キワモノ系じゃないの?」と思ってしまうわけですが、実際に聴いてみると、正統派ファンキー・ジャズです。一瞬変なことを考えてしまいました。ごめんなさい。
とは言っても、日本を題材にした作品でオリエンタルな雰囲気を全く出さなければ意味もない、ということでしょう。”Too Much Sake” のエンディングや “The Tokyo Blues” の中盤〜後半にかけてのピアノソロなどでは、ちょっと日本風な雰囲気のフレーズを入れたりもしておりますね。
ちょっとだけ日本っぽさも散りばめながらも、中身はしっかりとしたものに仕上がっていてホッとしたというか、やはりファンキー・ジャズの名手の本領発揮と言ったところです。
参加メンバーの中では、ジュニア・クックのサックスが本作品では結構目立ったプレイを聴かせてくれていたのが良かったと思います。
Too Much Sake のイントロが頭から離れなくなるなど、メロディの面でもいい曲揃いの作品だと思います。
Tracks:
01: Too Much Sake
02: Sayonara Blues
03: The Tokyo Blues
04: Cherry Blossom
05: Ah! So
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