Van Morrison and Joey Defrancesco / You’re Driving Me Crazy

2018年4月リリースの作品。ヴァン・モリスンとオルガニストのジョーイ・デフランセスコの共作のスタンダード・ジャズなアルバムです。
ジョーイ・デフランセスコは1971年生まれのハモンドオルガン・トランペット奏者で、マイルスやグローヴァー・ワシントン・ジュニア、ジョン・マクラフリンなどのレコーディングに多数参加しているアーティストです。

 収録された15曲中8曲はヴァン・モリソンの作品、残り7曲はスタンダード作品ということで、新曲はないのですが、自身の曲も焼き直しているということで期待が持てます。
ヴァン・モリソンの真髄であるブルージーでソウルフルなヴォーカル&サックス、そしてジャジーさが実に良い雰囲気を醸し出してくれます。ただいつもよりソウルのテイストは本作品では少ないようにも感じます。
共演しているジョーイ・デフランセスコもオルガンだけでなくトランペットの演奏もあちこちで聴かせてくれています。ビリー・ホリデイやエラ・フィッツジェラルドのレコーディングでも知られる “Travelin’ Light” などでは、これらが全て曲中で聴けるという贅沢さも。
スタンダード曲ではこれ以外にもコール・ポーターの “Miss Otis Regrets” やギター・スリムの大ヒット曲として有名な “The Things I Used To Do”のカバーが非常に嬉しいところです。

 最近のヴァン・モリスンの作品に共通して言えることなんですが、実にリラックスして録音しているんだなと感じますね。昔のように尖った雰囲気は薄れてきているので、オールドファンからの評判はどうなんだろうと気になるところではあります。
でも、週末の静かな夜にジャズやブルースをしっとりと聴きたくなったときに最適な、そんな大人の作品だと思います。

 なおヴァンの娘であるシャナ・モリスンが “Hold It Right Here” と ロッド・スチュワートのカバーでもおなじみの “Have I Told You Lately”の2曲でバックヴォーカルに参加しております。
(書き忘れましたが、”Have I Told You Lately”のアレンジが、オリジナルのものからテンポがグッと上がっていて意表を突かれました!)

Tracks:
01: Miss Otis Regrets
02: Hold It Right Here
03: All Saints Day
04: The Way Young Lovers Do
05: The Things I Used To Do
06: Travelin’ Light
07: Close Enough For Jazz
08: Goldfish Bowl
09: Evening Shadows
10: Magic Time
11: You’re Driving Me Crazy
12: Everyday I Have The Blues
13: Have I Told You Lately?
14: Sticks And Stones
15: Celtic Swing


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